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2005年11月03日

イスラム美術

世田谷美術館で開催中の「宮殿とモスクの至宝」展で、初めて、イスラム教世界の美術に触れてきました。

 この展覧会は、イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(V&A美術館)のコレクションの日本初公開です。内容は12世紀~17世紀のものが中心で、私が予想していたほど古いものではありませんでした。
DSCF0368.JPG イスラム美術というと、何が思い浮かぶでしょうか?アラビア文字や唐草模様ですか? イスラム教は偶像崇拝が許されていないため、宗教的な美術品には生き物の図像はいっさい使用されることはないのです。信仰の場に、いかなる人物、動物像も描かれていないというのは、なかなか理解するのは難しい気がします。それで、美術品にはアラビア文字でコーランの教えが、まるで美しい模様のように描かれているのです。文字そのものが美術品なんですね。アラビア文字というと、右から左に書くということしか知りませんでしたが、確かに、アラビア文字はもともとデザインぽいですよね。
 ペルシャ絨毯などは有名ですが、お皿や鉢などの陶器もとても美しいものでした。そして、モンゴルや中国の影響を明らかに受けているとわかるものも、数多く、さらにスペインやイタリアのイスラム美術の影響を受けているものも一緒に展示されており、もう一度、地図と年表を見ながら、なるほどなるほどという感じでした。
 写真は、ミュージアムショップで求めたペルシャタイルです。
 用賀の駅から、美術館までの道のりは、遊歩道になっていて、歩いて15分程度です。今日はお天気に恵まれ、とても気持ちよく歩くことができました。私が前に行ったのは、10年近く前なのですが、今でも水辺や植栽はきれいに手入れされていました。舗道に掘られたの百人一首の文字がだいぶすり減っていて、時の流れを感じました。

投稿者 author : 2005年11月03日 21:47

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