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2006年09月07日

「科学技術分野における女性の活躍促進」5施策

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文部科学省では、科学技術分野において女性が活躍する機会を増やすために様々な施策を展開しています。『科学技術の魅力を伝え、ひとりひとりの人材の個性が生きる環境をつくることにより、科学技術分野における女性の活躍促進を支援』することが目的です。
2007年度版の概算要求が8月末に公表されました。5施策の内容は以下で、項目は2006年度とほとんど同じです。

A : 出産・育児等による研究中断からの復帰支援
B : 女性研究者支援モデル育成
C : 研究者・技術者と中高生の交流機会や事例紹介
D : 女子中高生の理数への関心を高める取組みの実施
E : 科学技術分野における女性の進路選択支援事業

女性技術士の会が参画した女子中高生向けの「理系にいこう!」(2006年4月)は、施策C、Dの目指すところの実践そのものですよね。このイベント、文部科学省が後援していました。

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日本における女性研究者の数・比率は欧米に比べて著しく低い状況(米32.5%、日本11.6% 2005年 文部科学省資料)にあります。また、理工系の学部・大学院において、特に女子の割合が低いのも特徴です。
これらの原因をまとめる下記になります。
● これから科学技術系を目指そうという人にとっての問題
・参考となる身近な事例に乏しい
・将来像が描きにくい
● 既に科学技術系に従事している人にとっての問題
・出産・育児などで、研究活動を継続できない。
・中断状態から復旧する場合、障害が多い。
(今後は、介護の問題がかなり増えてくることと思います。)

その打開策として、文部科学省は具体的には以下のことを実践しようとしています。
●個人に対する支援
出産・育児のために中断した研究活動に復旧するための「研究奨励金」の支給……月額36.4万円……男女対象……2006年:30人、2007年:100人(予定)
●機関・組織に対する支援
「出産・育児など」と「研究」を両立させるための仕組みづくりの支援……勤務態勢の柔軟化、カウンセラー・研究支援者の配置……大学、公的研究機関にて……2006年:すべて大学で10校採択(応募総数36件)
●取組みに対する支援
ロールモデルの事例紹介、進路選択への情報提供、シンポジウム、研究者・技術者と学生の交流、教育・学習の支援に関する調査研究など

これらは公的・研究職への支援であり、民間・実業への恩恵が染み渡ってくるのはいつのことやら……という感もありますが、あまり書き過ぎると個人的な愚痴になりますので……。
なお、上記5施策は、科学技術分野の女性のみを対象とするものではなく、文系を含めて研究者全般を、そして、男性及び男性中心の組織をも支援対象として含むものです。

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「理系に行こう!」が素晴らしい企画であったことを、今さらながらに再認識しました。

投稿者 MCAT : 2006年09月07日 23:06

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コメント

日本で、科学技術分野の女性が増えて欲しいと思います。もっと働きやすくなるのになあと思います。

投稿者 一口カステラ : 2006年09月09日 21:27