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2007年01月15日

小正月

今日1月15日は小正月です。
宮城では,小豆粥を食べ,ミズキの枝に紅白の団子を刺した飾り物「団子木(だんごぎ)」を飾ります(下の写真はプラスチック製)。「団子木」は,養蚕の盛んな地方では「まゆ玉」とも言われますし,米粉を練って作るところから「餅花」などとも言われます。どれも,その心は五穀豊穣の願いです。

団子木.JPG

この団子木はうちで作るのが基本ですが,お花屋さん(写真下左)やスーパー(写真下右)など,いろいろなお店でも売っています。お店で買うと,お店の人が肩に乗せてくれるそうです。「縁起を担ぐ」にかけて,買ったらまず「肩に担ぐ」のが習わしなんだそうです。お店で売っているものは下右の写真のように,団子だけでなく小判,瓢箪,鯛,宝船,ダルマ,おかめといった縁起物がたくさん飾られているものもあります。

渡辺生花店.JPG

だんごの木.JPG

ところで,この小正月ですが,本当は「月」を暦の基準にしていた昔の日本だからこその風習だったようです。というのは,太陰暦の生活では「新月から次の新月まで」が一ヶ月であるため,一年で初めての新月の日が「正月=1月1日」でした。そして,新月から満月までの15日間を1つの生活単位とする考え(二十四節気)があったため,15日後の満月の日を「十五日正月」としました。そのため,元日を中心とした「大正月(おおしょうがつ)」に対して,1月15日(「14日の日没から15日の日没まで」,「14日から16日まで」など地方により異なる)を「小正月(こしょうがつ)」と言ったそうです。

小正月の特徴は,年神様や祖先の霊を迎える行事などが多い大正月に対して,団子木などで象徴されるように豊作祈願など農業に関連した行事や,家庭的な行事が行われることです。また,松の内に忙しく働いた主婦をねぎらう意味で「女正月」という地方もあるそうですが,これは西日本が主で,東日本以北ではあまり言わないそうです(残念)。

そして,昨夜「どんと焼き」で年神様を天に送り返した宮城では,今日をもってお正月が終わります。普段の生活にはもうお正月気分などとっくにないのですが,それでも何となく淋しい気がします。うちでは,小豆粥ならぬ「黒豆粥」(下左;小豆は鏡開きで使い切ってしまい,逆に暮れの黒豆が残っていたので)と,団子木の代わりに紅白しらたま(下右;上新粉もないので白玉粉で代用)を作りました。

黒豆粥.JPG

紅白白玉.JPG

本当の団子木は1年間家に飾るそうですが(来年の「どんど焼き」でお炊き上げしてもらう),以前住んでいた立川(の奥の方の多摩地域)では,「まゆ玉」と呼ぶ同じような飾り物を1月13日~15日に飾り,16日には団子を取って食べていましたから,多摩-仙台折衷案を採用することにしました(全く折衷していないが)。きちんとしたものを作らないのは気が引けますが,今日は「女正月」だから許してもらいましょう。

投稿者 watanabe : 2007年01月15日 20:20

コメント

仙台の繭玉きれいですね。いろんな飾りがついていて。
それにしても何か行事があると、それにちなんだ食べ物が出てきますね。お粥も白玉もおいしそうです。しんこ餅もおいしいですよね。

投稿者 shiratori : 2007年01月17日 18:42

そうなんですよ,何かにつけて食べ物がつきもので,ついつい食べ過ぎてしまうのが年中行事の難点です。とは言っても,白玉は大好きで,何もなくても作って食べているんですけどね。今回は紅白にしたかったので,紅の方はイチゴジャムを混ぜてみました。初の試みだったのですが美味しかったですよ。良かったらぜひ試してみてください。

しんこ餅も美味しいですよね。似たような食べ物としては「すあま」も大好きです。だから太るんですよね~。

投稿者 ひよこ : 2007年01月17日 23:34