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2007年01月30日
またいつか
1月はまだ明日一日ありますが,今日でブログの担当を交代します。この2ヶ月間ありがとうございました。初めてのブログで不安のスタートでしたが,終わってみればこんなに楽しくて充実した毎日はありませんでした。忙しくて何もないと思うような日でも,一日のうちには小さな楽しみや驚き,発見などが必ずあるのだということを知りました。以前の担当の方が(05年11月30日),ブログを担当することで,「物事を真剣に見聞きするようになりました」と書かれていたことも実感しました。
お伝えしたかったあれこれ(佐藤忠良記念館;彫刻家,野蒜築港跡;明治時代の土木遺産,美しい鳴り砂の浜辺,北国の生活のいろいろ,東北の山々と高山植物などなど)はまだたくさんあるのですが,いつかまた別の機会に。皆さん本当にありがとうございました。特に,マイペースな綴り方に付き合ってコメントをくださった皆さんに心からお礼申し上げます。
次の担当の方を私も楽しみにしています。仙台の夕月でお別れです。
おまけ。
最後に,書き残した東北の温泉紹介で終わります。
No.1 青森の下北半島にある下風呂温泉。町も風呂も津軽海峡に面していて,見える景色はイカ釣り船。演歌の世界です。
No.3 下北半島の薬研温泉。露天風呂への期待を募らせる長い渡り廊下が良いですね。
No.4 名前のとおり恐れ多き恐山温泉。生半可な気持ちで入っては申し訳ないようで,写真だけ撮るにとどまりました。山内にある宇曽利湖は,この世のものとは思えない美しさです。
No.7 稲垣温泉。青森の十三湖(しじみで有名)のそばにあります。気持ちはわかりますが,こんな大きいフォントで書かれるとちと興ざめ。
No.8 鯵ヶ沢温泉。ここも夕陽がきれいです。
No.10 大鰐温泉。八百年の歴史をもつ大鰐の「湯っこ」は,津軽の奥座敷として古くから親しまれてきたいで湯の里です。部屋の名前が,事務所の屋号と偶然同じで感激しました。
No.12 湯治で有名な玉川温泉。湯治には入浴するより岩盤浴が良いそうです。ただし,来ている人は本当に命をかけて来ているので,観光では申し訳ない雰囲気。ph1.2という強酸性で98℃という熱湯が,毎分9000リットルという勢いで噴出しています。これだけでもうご利益がありそうです。
No.13 秘湯でも紹介した秋田の乳頭温泉。秘湯の定義は温泉ではなく温泉宿に限定されているので,ここは秘湯ではない温泉宿。でも,露天風呂からこんな近くに砂防ダムがしかも段々になって見えるなんて眼福です。
No.14 滑多羅温泉。街道筋にある一軒宿。後は山,街道をはさんで前は川。余計なものは一切ないお風呂。原点です。
No.16 猿倉温泉。鳥海山の山麓にあります。露天風呂から見える鳥海山の眺めはしみじみ。
No.18 岩手三陸海岸のマンガン鉱泉。温泉ではありません。東北地方の地図を見るとわかりますが,中央に奥羽山脈が走っていて,その西側には温泉が山のようにありますが,その東側にはありません。ですので,この三陸海岸側にも温泉はないのです。でも,このリアスの眺めはいいですよね。
No.19 台温泉。有名な花巻温泉の奥にあります。開湯1200年の歴史。旅館が10軒,自炊旅館が8軒というのが,この温泉郷の雰囲気をよく伝えます。
No.20 山形の赤倉温泉。スキー場が有名です。何だか懐かしい感じの彫刻ですよね。
No.26 宮城の鳴子温泉。大浴場は混浴です。露天は予約の貸切制で,宿から車で移動する森の中にあります。
No.27 宮城の作並温泉。明治時代の文士ら(正岡子規,土井晩翠,山田美妙,田沢稲舟など)が愛したというこの旅館の岩風呂は,歴代仙台藩主も訪れたという川に面した露天風呂。
No.28 宮城の秋保温泉。お風呂は全部で6箇所あります。制覇するには1泊では湯疲れしますね。
No.29 松島のバリ風旅館。温泉ではありません。それだけに,雰囲気で勝負でしょうか。部屋の奥には展望風呂があります。外の露天からも松島が一望できるロケーション。
最後までお付き合いありがとうございました。機会があったら,東北の温泉に(東北の伝統的文化である混浴にも)ぜひどうぞ。
投稿者 watanabe : 2007年01月30日 23:54
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コメント
ひよこ さま
2ヶ月間、こんなに楽しませていただき、ほんと~にありがとうございました。
このようなブログ全盛の時代でも、これだけの質と量の情報を無料で拝見させていただくのは、なんだか申し訳なく思えてきます。
柔硬のバランスのとれたテーマ選択、徹底的な(?)調査・取材、美しい画像、豊かな感受性あふれる文章、どの要素も超一流のブログだったと思います。ぱちぱちぱちっ。
ER、24などのアメリカのドラマのように「シーズン2」を心から楽しみにしてます。
投稿者 MCAT : 2007年01月31日 01:57
まあ、いつの間におまけが!
ひよこさん、相当な温泉マニアですね。
これからお風呂ですので「鯵ヶ沢温泉」を思い浮かべながら入ろうと思います。
投稿者 MCAT : 2007年01月31日 02:08
MCATさん
"「鯵ヶ沢温泉」を思い浮かべながら入ろうと思います。"って、いいですね。目を閉じれば、夕陽の中のそよ風が、頬に・・・
watanabeさん
もう最終なのですね。私は読んでいるうちに、故郷の昔からの友人のような気がしてきて、ついつい その調子でコメントを書いてしまい、失礼しました。
いつも分析的な説明は、とてもおもしろかったです。それから、コンクリートに対する熱意も ひしひしと伝わってきました。
どうぞ、これからも仙台生活を楽しみながら お仕事をしてください。いつか、お会いできる日を楽しみにしています。
楽しいブログありがとうございました。
投稿者 authenticity : 2007年01月31日 12:48
MCATさん,そんなに褒めていただくほどでは・・・。書きたいことがたくさんあって,今日はどれにしようかな,と本当に楽しみながら書いていました。書くほうは勝手ですが,そんな私に付き合ってよくたくさんのコメントをくださったことに心から感謝しています。
最後までしつこいので,おまけは一応隠しておきました。鯵ヶ沢や不老ふ死(青森県),男鹿桜島(秋田),瀬波(新潟)などの日本海側の温泉は,やはり夕陽が沈むのを見ながら入れるのが良いですね。特に露天は最高です。ぜひぜひ一度おいでください。
投稿者 ひよこ : 2007年01月31日 19:15
authenticityさん,いつもコメントありがとうございました。仙台在住歴5年の私よりauthenticityさんの方がはるかに良く知っている(体験している)ことが多くて,私の方がコメントを楽しみにしていました。
コンクリートに対する熱意も伝わって嬉しいです。私も決してコンクリート構造物がいつも良いと思っているわけではないんです。確かに無機質だったり否定的だったりする面があることは否めません。それでもうまく使えば,しつこさのないすっきりした表情を出したり,構造美を表現したりすることもできると思っています。安価であること,耐久的であること,自然の材料でできていること,は間違いありませんので,正当な評価を受けられると良いなあと願っています。その一端を感じていただけたとしたら,それだけでもこのブログを担当した甲斐がありました。ありがとうございました。
投稿者 ひよこ : 2007年01月31日 19:25
2ヶ月間本当にいろいろな話題を提供してくださってありがとうございました。ブログがこんなに楽しくていろいろな知識が得られるなんて思いませんでした。でも全部は読んでいなかったと思い、これからもう一度ゆっくり見たいと思います。本当は毎回コメントが出来れば良かったと思っています。今日は一日、柳沢厚生労働大臣の発言に関して女性の人格を否定している文言で抗議文を作成して首相官邸と厚生労働省に抗議文を送りました。ホームページにも掲載予定です。いろいろなことがありますが、いつも前向きな行動をする女性が多いことは大きな力です。またの機会によろしくお願いいたします。
投稿者 秋桜 : 2007年01月31日 22:23
ひよこさん
コンクリートは硬くて冷たい印象がありますが、RC建築って、形が自由で美しいと思っていますよ。私も構造美って言葉が好きです。
投稿者 authenticity : 2007年01月31日 22:42
はははは,犬・猫の記事に万歳! 白丸の強運と紫の招運に万歳! 土木屋さんに万歳! 本日の犬占いは,「このブログを読む人に,全ての良きことが雪崩の如く起きます」でした.
投稿者 ゆず・かぼす : 2007年02月01日 01:39
秋桜さん,折々の的確なコメントありがとうございました。書く方は好きな時間に好きな内容を書けますが,それに付き合って読む方は大変です。たまに読んで,それでも楽しかったり雑学を仕入れたりしていただけたとしたら,それで本望です。
抗議文の件,そんな活動をされていたんですね。ありがとうございます。土木技術者女性の会でも,昨年から女性の坑内労働規制の緩和に向けて関係機関に働きかけを進め,その実現にこぎつけています。社会の意識が変化していることに気づかず,旧態依然のまま生きて(発言して)いる人たちは,あと10年もしたら化石になってしまうでしょう。別に,女性の地位向上などと声高に叫ばなくても,自然の流れで男女が同じ立場で助け合い尊敬しあって生きていける社会が来るのではないかと,特に最近の(優しい,押しが弱い,女子に負けることを悔しがらない,やる気がないわけでもないetc)男子学生を見て思っています。
投稿者 ひよこ : 2007年02月01日 07:14
authenticityさん,本当にそのとおりです。「構造美」って,言葉があるように,本当に実在しますよね。そんなところから,土木(建築)構造物に対する正当な評価をしてもらえていったら良いなと思っています。ダムなどはどんなに美しくても一般の人の目には触れにくいし,触れても何も思わないでしょうから,改修工事の話の出ている日本橋(とその上を通る高速道路)あたりから,実現していって欲しいと願っています。
投稿者 ひよこ : 2007年02月01日 07:21
ゆず・かぼすさん,犬猫記事へのコメントありがとうございました。犬猫ものはどうしても飼い主(と犬好き猫好き)の独りよがりに陥りやすいので,回数を多くしませんでしたが,それでも,ラブラブ物語の回は感傷的だったと今では反省しています。世間でがけっぷち犬が話題になり,つい先日も飼い主が決まったと報道されていました。でも,本当は同じような境遇の犬猫がたくさんいるんですよね。飼い犬飼い猫を飼い主が愛するという当たり前のことが何故できないのか理解に苦しみますが,すべてのがけっぷち犬,がけっぷち猫(プラスがけっぷち動物)がいなくなるよう,少しずつできることからしていきたいと思っています。「犬占い」嬉しいですね。今日一日に期待(希望)を持って働きます。それが毎日続けば幸せな人生ですね。
投稿者 ひよこ : 2007年02月01日 07:31
ひよこさん、楽しく、魅力的なブログありがとうございました。私も犬好きで東京では飼えませんが、田舎に2匹います。ひよこさんちの表情豊かな2匹をみてると、ついついうちのは・・・と言いたくなりました。親バカになりますのでガマンガマン。
また折々の仙台情報よろしくお願いします。
投稿者 虎々 : 2007年02月01日 14:27
虎々さん,こちらこそコメントありがとうございました。犬好きだったんですか? 東京で犬はなかなか飼えませんよね,特にフルタイムで仕事があって他に面倒を見てくれる仲間がいないと。私も仙台に越したからこそ,自宅で仕事をしているからこそ,の今の犬猫との生活です。虎々さんの田舎のワンコも機会があれば見てみたいです。仙台情報はまた何かの機会やツールを得たら発信したいですね。
投稿者 ひよこ : 2007年02月01日 21:01
ひよこさん、女性の坑内労働規制問題ですか? 山の神の問題ですね・・・全時代的とは思うものの 大相撲ファンの私としては、土俵に女性は上がってほしくない気持ちもあり フクザツです。
それから、日本橋の景観問題は、職場がその首都高と日本橋川のすぐ近くなので、毎日頭が支(つか)えるような思いをしています。ソウルの清渓川(チョンゲチョン)のように川面を取り戻せたら、どれほどすっきりするか とは、思うのですが、数千億円の予算を費やすとなると、これまたフクザツです。
投稿者 authenticity : 2007年02月01日 22:44
ひよこさん、もう終わっちゃうんですね。
ちょっと読むのをお休みしていた隙に、という感じです。
以前からひよこさんの筆力とユーモアを知っていた私ですが、今回のブログにはまたまたびっくりでした。
再開されるのを今から楽しみにしています。
ありがとうございました。
バクライ(どんな味か知らないけど)を肴にキューっと一杯やりたいですね。
投稿者 shiratori : 2007年02月02日 19:14
authenticityさん,山の神問題です。私は相撲ファンではありませんが,土俵に女性が上がる必要性は感じません。そこにあるのは差別ではなくて区別だと思うから。坑内労働の問題も,そこで働く人(多くは年配者)が嫌がるなら,無理に掘削中の山岳トンネルには入らなくてもいいのではないかと思っています。もともとは,炭鉱のような過酷な環境下での労働から女性を守ろうとした法律で,そこにあったのも差別ではなくて区別だったのだと思います。都会のシールドトンネルには女性が入れますから,現場で働く人の意識が少しずつ変わっていけば,山の神問題も解決していくのではないかと思うのですが。自然な流れに期待している面も大です。
日本橋の件は,私も清渓川(チョンゲチョン)のように川面を取り戻して欲しいと願っている一人です。数千億円は金額としては高いと思いますが,日本橋が青空のもとにあって澄んだ水が流れるのを眺められるなら,高くはない金額です。役所などの無駄を省けば(公務員の方ごめんなさい,一般論として聞いてください),捻出できない金額ではないと思うのですが。だって,メディアテークの建設費が130億ですよ~(しつこいか)。
投稿者 ひよこ : 2007年02月02日 20:58
白鳥さん,私も心からお礼を申し上げます。すべての記事へのコメントありがとうございました。白鳥さんの責任感を思うと,途中で「今日は書くのをやめようか」と思ったこともあったほどです。お忙しい中,本当にありがとうございました。楽しい楽しい2ヶ月でした。私より白鳥さんの巧まざるユーモアのほうが面白かったですよ。だって「バクライ(どんな味か知らないけど)を肴にキューっと一杯やりたいですね」って,最後の最後まで笑ってしまいました。ぜひ,キューっとやりましょう。そのときはバクライご馳走します。皆でやりたいですね!
投稿者 ひよこ : 2007年02月02日 21:04