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2007年11月11日
遠州浜松日記-18
ホソバ囲いの屋敷(11/11)
遠州では屋敷の囲いに「ホソバ(槙)」を使います。
槙は成長が遅いので、度々の手入れがラクな樹木として、
温暖な遠州の屋敷垣として使われてきました。
屋敷の北西の角は高くして「遠州のからっ風」を防いできました。
成長が遅いとは言え、手入れを怠ると上に伸びすぎて、
枝の間に隙間ができて、葉が繁らなくなります。
子供の頃は、垣の下の方に通り道を見つけて、
秘密の抜け穴を作って遊びました。木の根っこには地蜘蛛がいたりいて・・・。
郷愁を誘うホソバ囲いの家もだんだん少なくなりました。
田舎っぽく見えたホソバ囲いも、大切な地域文化になりつつあります。
ところで、槙の木には雄雌があって、多分雌の木と思いますが、
かわいい実がなるのをご存じですか。
その写真、今は撮れないのですが、赤いグミみたいなのと、
緑のグリーンピースくらいの大きさのがくっついた実です。
当地では、「やんぞうこんぞう」「やんぞうこんこー」と呼んでいます。
(紫屋)
投稿者 murasakiya : 2007年11月11日 21:01
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コメント
「ほそば囲い」素敵ですね。こちら(東北)にも防風・防雪・防砂林としての屋敷林があって「イグネ」とか「エグネ」とか言います。家をぐるっと取り囲むのではなくて,西側(場所によっては北側にも)に植えてあります。木の種類は,杉や松の針葉樹だったり,栗や椎,樫の広葉樹だったりさまざまです。
私もこちらに来た当初は「田舎っぽく見え」たのですが,今では紫屋さんの言われるとおり「大切な地域文化」だと憧れになっています。ダンナに「うちにも欲しいなあ」と言ったのですが,「どこに植えるの?」と返されました。ああ,屋敷林を植えられるだけの庭が欲しい~。
投稿者 ひよこ : 2007年11月13日 10:31
槙(マキ)の木のことですね。
私の住んでる房州でもよく垣根に使うんですよ。
遠州と房州で同じ木が使われてることをはじめて知りました。
最近はあまり見なくなりましたけど、みは植物っぽくなくて、なんていうか、作り物の玉のようですよね。
Yさんも海沿いの家を建築中で、垣根に槙を植えるそうです。海辺の街には槙が似合いそう。
投稿者 shiratori : 2007年11月13日 18:58
ひよこ様
イグネ、エグネって呼び名もステキです。
屋敷林も欲しいですよねぇ~。
埼玉に友人がいるのですが、お嫁入りした家が広壮なお屋敷
なのに、代々男性が短命らしく、そのご主人も。
で、高い樹木に囲まれた屋敷にうんざりするんだって。
きっと、やるせない思いで見つめたんですね。
どこに植える論議が平和の象徴だと思う。(紫屋)
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shiratori様
房州がshiratoriさんですか。
そーすると、里見八犬伝ですか。
遠州と共通点は、海に近いこと、風が強いこと、日照が
長いこと等ではないでしょうか。
潮風につよいのかな、槙って。
実のこと、分かってくれて有り難うございます。
「やんぞうこんぞう」です。
Yさんも、雌の木も混ぜて植えるといいと思います。
是非お勧めしてください。(紫屋)
投稿者 murasakiya : 2007年11月13日 19:58