- 日 時:2019年6月21日14:00~17:00
- 場 所:東京大学重力波観測研究施設(KAGRA)(当サイトを離れます)
岐阜県飛騨市神岡町
- 活動形態:主催
- 参加者:仁田、宮地、木村、千木良、永合(JWEF)、内山(会員家族)
- 経 緯:地域交流部と企画部仁田さんによる合同企画。地域交流部でアンケートをとり首都圏以外での開催を試みた。いくつか上がった案のうち、仁田さんの御尽力でKAGURAのプロマネ齊藤芳男先生が当会の見学を許可してくださり、約3時間の座学と測定施設見学をすることができた。KAGURAは観測運転を今年度から開始する予定であり観測が開始されると施設見学はかなり制限されてしまうため貴重な機会を得ることができた。
- 概 要:齊藤先生の専門は「真空」(日本真空学会前会長)であり重力波ではない。観測については重力波の専門家(宇宙物理学)がこれから行なうこととなる。
2015年 第一期実験施設完成:基盤的設備、真空ダクト(総延長7.7km)
2018年 防振設備、冷却及び試運転
2019年 観測運転開始
本施設はX軸方向3km、Y軸方向3kmのL型のトンネルである。トンネル内には特殊ステンレス製(φ80cm)の真空管(L=12m)をまっすぐに250個つなげ、両端にφ22cmのサファイア鏡を取り付け重力波を捉える。10の-22乗という小さな振動を捉えるには防振設備や熱振動を抑えるための超低温(-253度)に冷却することが必要となる。
齊藤先生は、全ての設備の設計、材料調達、製作、運搬、設置、冷却、試運転の総監督を行なった。宇宙座標から土木座標への変換、日本最大の真空ダクトの設置、高真空と超低温環境化、最先端の科学と技術(宇宙物理学と宇宙工学と土木工学)の結晶のような施設だと感じた。
世界にある4箇所の重力波観測施設とのネットワークにより宇宙誕生の謎が解き明かされることが期待されている。
研究所で約40分の座学、電気自動車(排気ガス禁止)でトンネルまで移動、ヘルメットと防護服、サンダルを着用し観測装置エリアへ。クリーンルームや真空ダクトを見学。