日 時:2020年2月1日(土)14:0~16:00
場 所:涵徳亭(かんとくてい)日本間広間(東京都文京区後楽1-6-6)
活動形態:主催
参加者:女子学生4名、正会員4名、合計8名
概 要:
2011年より実施している震災復興支援事業で、これまでは、学生さんに相応しいテーマのシンポジウム等を対象にご招待していましたが、昨年度から、関矢監事の発案により、福島工業高等専門学校の女子学生をご招待して気軽に会話をする「茶話会」を実施しています。今年も、4人の女子学生を招待し、涵徳亭で甘味をいただきながら対話をする会を開催しました。参加学生と当会参加者の自己紹介後、「女性が長く働くには?」「技術士の資格の有効性」などについて、学生の質問に答える形でのディスカッションになりました。
参加学生からは、将来のキャリアを考える非常によい機会であったと感想をいただきました。いただいた感想文を以下に掲載させていただきます。
【茶話会に参加して】~福島工業高等専門学校の皆さんの感想~
- T.Tさん(産業技術システム工学専攻 社会環境システム工学コース1年)
この度は女性技術士の会の茶話会に招待していただき、ありがとうございました。
私は、先生からの紹介で初めてこのような団体があることを知り、茶話会に参加するまではどのような話をしていいのかわからず緊張していました。しかし、女性技術士の会のみなさんは気さくで話しやすく、楽しく参加することができました。
私自身、現在、就職活動をしており、在学中に技術士の一次試験を受け、就職後には技術士を取得することを考えていました。しかし、技術士を取得することで何ができるのか、具体的にはわからず、どのような勉強をしたらよいのかもわかりませんでした。今回の茶話会では、技術士を持っていることで仕事を進めやすくなること、信頼関係が築けること、産休・育休後の復帰がしやすくなることなど経験談から伺うことができ、実際にどのような場面で役に立つのか、どのようなことができるのか知ることができました。そのため、就職後、技術士を取得した際の活動のイメージがしやすくなりました。
技術士試験の内容についても、試験まではどのような勉強をしたのかのお話を聞かせていただきました。一次試験だけでなく、二次試験についてもお話を伺うことができ、面接内容や試験内容、二次試験に向けてはたくさん文章を書く練習をした方がいいことなど、技術士を取得するために役に立つ多くのことを教えていただきました。技術士を取得することは難しいと聞いていたため、不安に思っていましたが、技術士を取得するために必要な勉強について知ることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。また、「会社に入ってからも勉強」ということを聞き、実際に女性技術士のみなさんはたくさんの資格を取得し活躍されており、目標を達成したら終わりではなく、常に新しい知識を手に入れ、目標に向かっていくことが重要であると感じました。
現在の悩みや就職後の不安などの相談にものっていただき、育児休暇の女性ならではの悩みも聞きやすく、経験談を踏まえてアドバイスしてくださったことが印象に残っています。女性技術士の立場からだけでなく、母親の立場からの意見や経験、技術士を取得することの利点や必要性についてお話を伺うことができ、働くとはどのようなことかを学ぶことができたことは、今後、社会に出ていく私たちにとって、また、技術士を取得することを考えていた私にとって、とても貴重な経験となりました。今回伺ったことや学んだことを活かし、女性技術士として活躍することを目標として、社会に出てからも勉強を続けていきたいと思います。
- M.0さん
今回、女性技術士の会の皆様とテーブルを挟み、とても近い距離で様々なお話をお聞きできたことはとても貴重な経験となりました。学校生活では女性技術士の方々と関わる機会が無かったため、この会に参加することができて嬉しく思います。
お話を伺っていて一番驚いたのは日本の女性技術士の数です。日本の女性技術士は、海外と比較すると非常に少ないということでした。土木業界は女性社員を増やしていこうという方針ではあるものの、現状はまだまだ男社会です。こうしたことから、土木を学んでいる私たちが、女性でも土木業界で働いて行けるということや技術士の必要性を伝えていくべきだと思いました。そのためにも、まだ私は技術士の資格を持っていないので、仕事と両立して取得することから始めて行きたいと考えています。意見交換会参加前は、技術士の重要性を十分に理解していなかったのですが、女性技術士の方々からお話を伺うことで、将来私も技術士を取得したいと強く思いました。どんどん上の立場になるにつれて、信頼関係はとても大切になってくると思うので、技術士という資格で信頼を得られるように頑張りたいです。
さらに技術士以外にも施工管理技士などの資格取得も積極的に行っていきたいです。また、グローバル化が進んでいる今、英語力は必ず求められるため、苦手なことから背を向けずにTOEICなども積極的に受験していきたいと思いました。
私は4月から土木技術者として働くため、土木女子の現状についてもお話をお聞きすることができて良かったです。生涯同じ会社で働き続けたいと思っているため、育休後の復帰も、自分の気持ち次第で可能であるとお聞きでき安心しました。また、技術士取得の際に自分の経歴を書くことがあるとお聞きしたので、今後会社でどのようなことに携わったのか、記録しておきたいと思いました。
今回様々なお話をお聞きすることが出来たのですが、最も印象に残ったのは海外で働く女性技術士のお話です。その方はたった1人で大勢の男性作業員をまとめあげ、世界中を飛び回っているということでした。そのお話を聞き、女性だからといって出来ないことは何も無いことを痛感し、とても感動しました。自分の努力次第で人は誰でも成長することができるので、私も女性だからという考えを捨てて何事にも全力で取り組みたいと思いました。
大変ためになるお話をたくさんお聞きすることができ、充実した時間を過ごせました。女性技術士の皆様のパワフルな声をお聞きすることができ、私たちも負けずに頑張っていかなければいけないと思いました。就職後も専門分野の勉強はもちろんのこと、向上心を持ち続け様々なことにチャレンジしていきたいです。この度は、大変有意義なお時間を本当にありがとうございました。
- K.Sさん(専攻科 1年)
この度、先生からの紹介で女性技術士の会の皆さまと茶話会を通してお話しをさせていただきました。茶話会の紹介のお話をいただいたときは、社会で女性技術士として活躍されている皆さまにお話を伺うとても貴重な機会だと感じた反面、どんな話をすればよいのか緊張もしておりました。しかし、実際にお会いしてみると、実体験を交えながら気さくに話してくださり、とてもリラックスして茶話会に参加することができました。 今回お話しをさせていただき、技術士という資格の重要性や女性の社会進出についてのお話が特に印象に残っております。まず、技術士の資格取得については、仕事をするうえで成果や発言に対する信頼度に関わっていることを学びました。私は土木を専攻しており、構造物の安全性に信頼が置けることが最重要であると考えるため、特に土木分野での技術士という資格は持っておくべきであると感じました。今後、社会人として仕事をしていくうえで、自分も資格を取得し、技術士として人や社会から信頼される仕事をしたいと思いました。また、女性の社会進出については、女性技術士が男性に比べて少ないことや、男女問わず国内外で活躍されている方々がいらっしゃることを知りました。女性にも判断力や視野の広さなど強みがあるなか、能力を仕事に生かし、社会の役に立たないのはもったいないのではないかと感じました。さらに、女性だからできないということは近年では少なくなっており、熱意を持って粘り強く挑戦すれば、世界中で活躍されている方々のようにお仕事ができることを教えていただきました。女性だから仕事がやりにくいということはなく、逆に大事にされることが多かったという体験談も教えていただき、私も女性だからと消極的になるのではなく、積極的にさまざまな仕事に挑戦したいと思います。 さらに、今回茶話会に参加する前までは、産前・産後休業や育児休業などの取得や、その後の職場復帰など不安に思っておりましたが、実際に職場に復帰して働いている方や、すぐに元の業務に戻すのではなく時間を短縮して仕事をされている方など、職場復帰にもやり方がたくさんあり、時間の使い方を柔軟に対応することで、育児をしながらも仕事ができていることを教えていただきました。私は、できる限り仕事を続けていき、結婚や出産などがあっても仕事をしていたいと考えていたので、将来に向けて安心でき、自分に合わせた仕事のやり方をしたいと感じました。また、技術士の資格があることで復業や転職にも有利であるとお聞きし、自分の生活に合った職業に就くためには、技術士はかなり重要なものであると感じました。 最後に、女性技術士の皆さまからさまざまなお話をいただき、技術士に対する考えが変わりました。以前は「あったほうがいいのだろう」と安易に考えておりましたが、技術士という資格が貴重で、仕事をするうえではなくてはならないものであることを学びました。技術士取得には知識や時間が必要で難しいとは思いますが、私も技術士試験に挑戦し、社会で活躍できる人間になりたいと考えております。この度は大変貴重なお話をいただき、本当にありがとうございました。
- 諏江あきほさん(産業技術システム工学専攻)
この度は、貴重な経験と意見交換をさせていただくことが出来る茶話会にご招待していただき誠にありがとうございました。学校の先生から話を伺い、実際に参加するまではとても緊張していたのですが、当日女性技術士の会の皆様とお会いすると、とても話しやすく聞きたいことも遠慮することなく質問できるような雰囲気の中、参加させていただくことが出来ました。話を聞いて印象に残ったことは、海外では技術士のうち女性の占める割合が20%であるのに対して、日本はまだ2%ほどであるということです。20%でも少ないと感じますが、日本はさらに少ない2%の方しかいないということを聞いてとても驚きました。学校では土木分野の学科に属するのですが、私たちは3分の1程女子がおり、下の学年になると半分の割合で女子がいるため、年々女性で技術者を目指している方が増えてきているという印象があります。そのため、技術士の資格を取得する女性もこれからどんどん増加していくのではないかと思いました。また、技術士を取るということの重要性を認知していない学生が多いのではないかと考えています。私は今まで、技術士を取ることの重要性についてきちんと考えていませんでした。技術士は取っておいたほうが良いという意識だけで、具体的にどのような場面で必要になるのか、取得することでどのようなメリットがあるのかを知らずにいたのですが、今回の茶話会でお話を聞かせていただき、自分の目指す職に就くためには技術士というものがかなり重要になってくるものであると学ぶことが出来ました。また、技術士という資格がどれほど大きな意味のある資格なのかを知ることが出来ました。 技術士を取得していることによって意見の信頼性が増したり、行える業務が増えたりすることは活躍していくためには絶対条件であると思います。実際に国内外で活躍されている方々は技術士を持っており、現場で重要な役割を担っていることを知りました。技術士について以外にも、就職について不安なことや心配なことも相談に乗っていただくことが出来ました。就職するにあたって、育児などの面で長期間仕事に行けないのはどうなのか、両立をしようと考えたらできるものなのかなどの不安がありました。また、女性が参入してきているとはいってもまだまだ土木職などは男性のほうが多い傾向にあるため、育児休暇が終了してからの仕事はどうなのか、転職などはどうなのかという多岐にわたるご相談も聞いてくださいました。ここでもやはり技術士を取得することの大切さを教えていただくことが出来ました。もしも育児で長期休暇を取ったとしても技術士を取得していることによって仕事で必要とされるため戻りづらいということはなく、戻りづらくなったとしても新たな就職や転職をするにあたって技術士がかなり有利になることが分かりました。さらに、技術士を持っていなかった場合、その長期休暇期間で技術士の勉強を行い、時間を有効に使う方もいらっしゃると聞いて、男性女性にかかわらず取得しておかなければならない大切な資格であることが分かりました。今回お会いすることのできた技術士を持っていらっしゃる方々は、皆さんがとても向上心が高く、自分もそうありたいと思うような方々でした。今まで技術士を取ろうと考えていましたが、今回の会に参加して技術士の重要性をより知った今では今後の自分に必ず必要になってくると学んだため、技術士の取得に力を入れていきたいと思いました。