公園で自助・共助力を高めよう!

建設部門 宮地奈保子

 私の専門は公園緑地の計画・設計です。公園は災害時には一時避難地として活用されるほか、「共助」のベースとなる地域コミュニティを育てる場所ともなります。近年は防災訓練を行う町内会も増え、公園に防災倉庫をおいて、年に数回、煮炊きができるかまどベンチでカレーを作ったり、災害用トイレを使ったり、消火や救援の訓練が行われます。近隣にどのような人がいて自分がどのように役に立つことができるか、を知ることや、災害時にどのようなことが起こるのかをイメージすることができる貴重なイベントです。お忙しいとは思いますが、ぜひ参加してみてください。

 

 東京、有明にある東京臨海広域防災公園は、首都直下地震等の大規模な災害発生時に現地における被災情報のとりまとめや災害応急対策の調整を行う「緊急災害現地対策本部」等が置かれる首都圏広域防災のヘッドクォーター及び広域支援部隊のベースキャンプ、災害医療の支援基地として、川崎市の東扇島の物流センターと一体的に機能する防災拠点施設です。

 平常時の活用も考慮して都市公園事業により国と東京都が役割分担をして整備されました。公園として様々なレクリエーション空間(BBQ、遊具施設など)として利用できるほか、「東京直下72h TOUR」を体験する施設もあります。首都直下型地震が起こった時の状況がリアルに再現され、危険個所や避難の仕方などをタブレットを見ながらクイズに答えながら避難施設まで到達し、そこでどのように過ごすのかを体験します。災害の被害を軽減するために、自助・共助・公助の連携が重要とされますが、災害が大きければ大きいほど公助が届くのには時間がかかります。災害が発生して公助が届き始める72時間、私たちは自助・共助で乗り切ることを想定する必要があるのです。

 さて、先日、ユニバーサルデザイン共同研究会の仲間とこちらの施設のツアーに参加し、参加後に運営者と質疑応答、そのあとBBQを楽しんで参りました。私たちのメンバーには視覚、色覚、聴覚に障害のある方々もいて、災害時の情報提供に関しては様々な意見が出ました。避難施設までたどり着いたとしても、文字だけ、音声だけの情報提供では情報が届かない方々がいます。実際に、おにぎりをもらい損ねたり、時にはもらいすぎて顰蹙を買ったり、仮設住宅に申し込み損ねたりということが発生しているそうです。首都圏には多様な方々が生活していることもあり、平常時から「共助」できる基盤を作っておくことが大切です。

 みなさまはご自宅や職場、よくいかれる場所で被災した時の行動をシミュレーションされたことはおありでしょうか?地震だけではなく、火災、水害、土砂災害、ハザードマップは多面的に、ぜひご家族と確認しましょう。避難場所、近づいてはいけない場所、待ち合わせ場所のご確認をお願いいたします。

コメントは受け付けていません。